2012年3月13日火曜日

いちねん

当日に書こうかなとも思ったのですが,後輩の結婚披露宴などの諸々の所用があって札幌に遊びにいっていたので,なんとなく日をずらして書こうかと思いました.

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2011 年 3 月 11 日 14 時 46 分.

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東北地方太平洋沖地震が起こってから 1 年が経ちました.僕自身や僕の身の回りでは,多くの悲しみに比して,なにがしかの大きな被害が発生したなんてことはありませんでしたが,少なくともこの地震が,僕の人生の中でもトップクラスの大きな事件だったことは否めません.揺れの最中には,それまでの人生でリアルに感じたことなんてなかった「死」を意識しましたし,揺れによって物質的にはかなり多くの損害を被りました.もちろん,そんなものは 15000 人を超える死者の方々,また,その数倍〜数十倍の死者の縁者,数百倍以上の被災者の多くの方々の被った悲劇に比べれば微々たるものかもしれません.しかし,僕自身,あの日,あの瞬間を境に意識レベルで大きな変化をしたように思います.たぶん,それは,地震の前の自分には戻れないという意味で…….

この 1 年は,震災に関係すること,しないこと,色々なことがありました(詳しくはこちら).そのすべてがただ過ぎ去っていき,たぶん,僕という個に何かを残しているのだろうと思います.こういうときに僕のような存在が,何か偉そうな教訓を述べるようなことはしたくないですし,それぞれがすごくパーソナルなものなのでなんらかの形にすることはしませんが,今後も,それを大事に抱えながら生きていくのだろうなぁ,と.

1 年という時間を経て,少なくとも僕の周りは,物質的には元通りに戻りつつあります.そうはいっても,通学路の一部には地震以降復旧の目処の立たない通行止めなど,比較的,軽微な被災地区であった地域でも傷跡は散見されます.もちろん,大きな被害を受けた地域に関しては言わずもがなです.それでも,多くの人は復興に向けて努力していますし,まだまだ,先が見えないくらい遠い日のことだと思いますが,復旧なのか新興なのか,ともかく,ひとつ先の,「震災後の世界」が出来上がる日を信じて遅々とではありますが進んでいます.

身の回りでは,震災で大きなダメージを受けながらも卒業論文,修士論文を仕上げた教室の後輩諸氏(いちおう,僕も博論を上げたので,ここに入っても良いよね?w),大きな病気に罹りながら本当の意味で死ぬ気で修論を書き上げた研究室の後輩,震災やら就活やら修論やら遠距離恋愛やらを乗り越えて結婚にまで至った研究室の後輩などなど,個々の人生は止まることなく進んでいます.

なんというか,「それでいい」と思います.

とりあえず,一年.先に,あと何年続くのかわからないけれど,自分が止まったって世界は止まらないんだから,遅い上に千鳥足かもしれないけれど,とりあえず,進行方向が前だと信じて動いていくしかないよね.

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まぁ,地震から一年という区切りの日記くらい,こんな風に格好つけた文章書いてもいいよね?w

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あと,文中でも言及した今年で卒業する後輩 2 人への私信.

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この一年で地震の次に驚いたのが,君の病気だw 今となっては,とりあえず,「w」をつけて語れるが,当初は,かなりビビったものだw とにかく,それを乗り切って,修論まで書き上げた胆力には,本当に感心した.お疲れさま&卒業後も体に気を使いつつ,女関係に気を付けつつ,頑張って活躍することを祈るよ.

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とりあえず,リアルでも伝えたけれど,結婚おめでとう!君の結婚の報告も,この一年で驚いたことのかなり上位に食い込んでいるw 研究もなんとか書き切って,たぶん,俺の知らないような恋愛に関する困難を乗り切って,卒業と結婚に漕ぎ着けたのだろうから,あとは,俺が結婚する気になるくらい幸せになってくれw

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以上.