2012年4月8日日曜日

きろく!

昨日買った漫画.……最近,この記録も付けてなかったから,買った漫画を遡らないといけないなぁ……と思いつつ.

(※以下,ネタバレを含みます)

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「咲−阿知賀編:episode of side-A」(原作:小林立,絵:五十嵐あぐり)

本当は「咲」の 9 巻を買いにいったのであって,こっちは買うつもりとかなかったんだけれど,「咲」の 9 巻がまったく残っていなかったのに同時発売のこちらが大量に残っていたので購入しました(この時点で何かを察するべきでした.はい……).

内容は,事前に知っていた通り,のどっちの奈良時代の幼馴染みがのどっちと会うために全国大会を目指す話でした.しかし,驚いたのが展開の異常な早さ(「のどっちとの幼少時代エピが少なすぎて全国大会を目指す動機が薄い!」とか「1 巻でなんの努力描写もなく全国大会まで突貫」とか……)と麻雀漫画なのに麻雀描写が皆無というところです.

……まぁ,端的にいってつまらない,ということですw

小林立の絵も上手くはないですが,それなりの愛嬌と魅力(はいてない描写とかではなく!w)があるのに対して,この作品の作画の方の絵は上手くない上に下手に小林絵に似せようとして魅力が削がれてしまっている感じで,その辺りも不満でした.ぶっちゃけ,小林絵に寄せないで,この人の画風を押したほうがよかったのではないかな,と思います.

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「多重人格探偵サイコ」(原作:大塚英志,作画:田島昭宇)15, 16 巻

単行本の刊行が不定期すぎて,ずっと追いかけているのに,買っていない巻がたまっていたので消化.

なんか,「最終章突入」的な煽りが付いてから,かれこれ 5 巻くらい続いている気がするけれど,全く以てストーリーの進展がないのはさすがだと思います.それに加えて,田島昭宇の絵が,初期の緻密な感じの絵から,記号化して,動きの表現が洗練された絵に変わってしまったのが,個人的にはちょっと残念です.

そんな文句もありつつ,この 2 冊で,本当にちょっとだけストーリーが進展したので,まぁ,いいことにしますw しかし,「木島日記」以降,戦時中からの因縁の 2 人(清水とてう)が物語から退場してしまう展開は大塚英志オタ的に,ちょっとクルものがありましたw

すとぱん!

先週見た「ストライクウィッチーズ」の劇場版の感想.ネタバレを含むので未見の方はスルーを推奨いたします.

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感想をひとことでいうと「文句なく面白かった!」でおしまいです.なんというか,あの 2 期のラストを踏まえた上での「劇場版」として期待されることを余すことなくやってくれた,という感じです.加えて,501 中心での話でありつつ,他の部隊の名物キャラ(ニパとかニパとか,あとニパとか……)が,ちゃんと各キャラの性格をよく反映したかたちで出演していて,非常に満足のいく出来でした.

そして,ストパンといえばズボンではなく,戦闘シーン!!

本編開始とともに夜間巡視中のハイデマリーさんの戦闘シーンが描かれているのですが,なんというか,もったりしていてスピード感に欠ける演出がなされていて,「一人での戦闘の多いナイトウィッチの戦闘として,これはありなのか?(つか,ハイデマリーさんって世界最強のナイトウィッチじゃなかったっけ?)」とか「戦闘を丁寧に描くために(演出上)スピード感を犠牲にしたのか?」とか思ったのですが,その後の戦闘シーンの凄さを見て,しょっぱなの戦闘であんまり飛ばすと後の戦闘の凄みが薄くなるかも,と納得.ハイデマリーさんは犠牲になったのだw (いや,ハイデマリーさんの戦闘も十分格好よかったし,強かったと思うけれども).

本編で一番見応えがあった戦闘シーンは,間違いなく淫獣襲乳王・芳佳ちゃんの魔法力なしでのネウロイ撃墜でしょう.アレは,本当に凄かった(描写,演出ともに).逆に,魔法力が復帰した後の 501 全員集合(+ハイデマリーさん,静香ちゃん)での戦闘は,(ストーリー上仕方がないとはいえ)安定感と安心感がありすぎて,ちょっとお寒かった感じです(というか,ネウロイさんが紙くずみたいに見えたw).しかし,全般的に戦闘描写は素晴らしかったと思います(ヴェネチアの水路でのチェイス,ライン川沿いの戦いでのお姉ちゃん→エーリカ(空腹から)復活→ミーナ隊長とハイデマリーさん合流などなど).残念だったのは,エイラーニャの戦闘が何故かカットされていたこと.サーニャがフリーガーハマーをぶっ放したりエイラの華麗なビーム回避とかをフィーチャーした戦闘とか見たかったぜ!

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前半の,ロマーニャ戦後の 501 メンバーが徐々に集まっていく課程,静香ちゃんが(芳佳ちゃんの)現実を知るまでの流れは,当然ながら,若干,散漫だったものの素早い場面展開と「みんなが徐々に新型ネウロイの存在に気付く」という一線でつながっていたために,特に飽きなく見られました.静香ちゃんのキャラの掘り下げ(といっても頭の固いテンプレ新人キャラという位置づけでしたが)も,その辺で退屈させないのに一役買っていたかもしれません.

中盤から,ネウロイとの本格的な戦闘がはじまると,一気に物語に引き込まれました.「宮藤の魔法力の回復」は,絶対にある展開だと思ってはいたものの(まぁ,これがなきゃ 501 をメインに据える必要も芳佳を欧州に派遣する必要も物語上ないわけでw),中盤くらいでやられたくはないなぁ,とうすらぼんやり見ていると,魔法力回復しない状態で宮藤がネウロイ撃墜という超熱い展開!!!

この辺の,静香ちゃん初戦闘〜調子に乗ってやられる→宮藤,魔法力なしでネウロイ撃墜も大怪我→静香ちゃんの声を聞いた 501 メンバー集結→宮藤の魔法力回復……という流れは王道中の王道だっただけに,めちゃくちゃ燃えました.

ぶっちゃけ,宮藤の魔法力回復後の終盤は,当然のことながら,若干,退屈な展開でした(もっさんにはヒヤヒヤし通しだったけれどw/後述).

……とりあえず,映画終幕とともに表示された「つづく」の文字を信じて,今後の展開に期待したいと思います.

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他に個人的に印象に残ったのは,この作品において「始まりを司る存在」であるみっちゃんと熊が劇場版でも健在であったこと,劇場版だけで見られる綺麗なペリーヌさん,トゥルーデのお姉ちゃんネタが公式化したこと,ネウロイさんが相変わらず素晴らしい空気の読みっぷりだったこと(新型ネウロイの脅威→あっという間に雑魚キャラ化 [あげく復活前の宮藤に倒されるw] →空気を読んで攻撃のタイミングを待ってくれるようになる,というテンプレ的な展開w),エーリカマジ天使,エーリカの鼻水マジ聖水,大和ホテルが復活した上に,ライン川を遡上してちゃんと役立ったこと,宮藤の復活シーン(不覚にも泣きそうになったw)などです.

あと,もっさんが出てきてからは,もっさんが「魔法力がなくなっても,この烈風丸さえあれば(云々)」といって飛行機から飛び降りて戦闘に参加するんじゃないかと,ずっとヒヤヒヤしてたw (これ,俺だけかと思ったら,結構,多くの人がこういう感想を持っているらしくて安心した).

2012年4月1日日曜日

さくせん

ストライクウィッチーズといえばメカ少女もの,空想戦記物,百合ものとして有名な一連のプロジェクトですが,先頃,劇場版が公開されたことは,皆様,よくご存知のことと思います.そして,その映画の公開劇場が,東北・北陸・仙台をすっ飛ばして札幌までないというのも,それなりに有名なネタなのでご存知のことかと思います.そんなわけで,現在,仙台在住の私は,この映画を見るのが非常に難しい状況に立たされていました.

……と,そんな話をスカイプで,現在札幌在住の相方に愚痴っていたところ「じゃあ,わたしが代わりに見てきてあげるよ」などと意味不明の発言をしたうえに,実際に,こんなことをされてしまったわけです(なお,彼女はストパンアニメを全部視聴した上に淫獣芳佳ちゃんが大好きな残念な人です.坂本さんは 1 期の頃は大好きだったとか……).

これをみた私の心には,怒りが沸々とわき上がってくるとともに,こいつをギャフンと言わせたいという思いもわき上がってきました.そこで,とある計画を立てました.

次の定期連絡時にストパン映画を見てきた自慢をされることは想像に難くないので,それまでにストパンの映画を見てしまおう,と.

次の定期連絡というのは週末土曜です.その計画を思いついたのは木曜深夜でしたが,その翌日の金曜日には外し辛い飲み会がセッティングされていたので,実質,行動可能なのは金曜日の飲み会後〜土曜日の夕方までという限られた時間になりました(なお,この日程には,Twitter 上で異常を感じさせないために,普段,土曜日につぶやく数が少ないので,作戦行動中のつぶやきが少なくても違和感がないこと,平日に不可解な挙動を見せないこと,などの理由もあります).

当初の計画はこうでした.

金曜深夜発の(仙台→新宿)の深夜高速バスで移動,新宿で映画視聴,昼の(新宿→仙台)便で帰還.

……しかし,土曜の朝に東京着という人気便(しかも春休みという多客期)のためか,金曜日の朝にかなりマイナーなバス会社まで回ったにもかかわらず,希望する値段帯のバスの席は取れませんでした.それに加えて,入場者特典の画集が配布される日だったため,新宿の映画館は,金曜の時点で土曜の午前の上映は空席がなくなっていたので,計画を再考する必要にせまられました.

そこで,こういう計画に作り替えます.

土曜の朝の新幹線で東京へ,その後,京葉線で海浜幕張に出て,映画視聴後に母校で面白い写真を撮って,新幹線で戻ってくる.

帰りはバスでも良かったのですが,このネタを完遂して人に話すときに金を無駄に使ったほうが面白いという意識が出てきていたので帰りも新幹線ということにしました.本当は,映画を見て帰ってくるだけというストイックな旅程にしても良かったのですが,せっかく幕張まで出たら母校にちょっかいを出すのも面白いかと思いまして……(結局できなかったんだけど).

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そんなわけで,当日.

私は,9:44 仙台発のやまびこの車内にいました(寝坊とかではなく,指定席で取れたのがこの便だったので駅で 7:30 から 2 時間強待ちぼうけてました).

駅弁.

このときには,14:25 の上映にかなり余裕を持って到着できるので,チケット購入後の空いた時間を使って,母校の校門前でネタ写真を撮ったりして遊んでいよう,と考えていました.

事態が変化したのは,福島をでたあとでした.列車が,本来停車予定にない新白河に停車したのです.「おや?」と思っていると,「大宮−上野間の強風のため先行列車が緊急停車中」との車内アナウンス.

そう.その日は関東一円で強風のために鉄道網が大混乱中だったのです.

30 分弱で緊急停止は解除されたものの,先発電車の影響で,新幹線なのに在来線並みの速度で動く上,頻繁に信号停止を繰り返します.この時点で,当初の計画を見直す必要が生じました(特に千葉方面に出る電車が壊滅的な被害を受けていたので).

第一に思いついたのは大宮で新幹線を降りて,新さいたまの映画館でみてしまうというアイディアでした.しかし,その案は上映時間の問題で却下されます.結局,新宿よりは混んでいないと考えられる池袋で映画を見ることに決めます.この時点で,「母校でネタ写真を撮る」という計画は破棄され,本当に映画を見るためだけに上京するという非常にストイックな旅になることが決定しました.

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そんなわけで,上野から山手線で池袋へ.余談だけど宇宙兄弟のアニメ楽しみ.

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そして,ようやく,映画館!

記念にパチリ.

劇場内に,メインキャラの声優全員のサイン入りパネルが…….

……というわけで,「ストライクウィッチーズ」の映画を堪能して参りました.感想は別記事で.ちなみに,入場者特典はゲットできました.

(撮影は自宅)

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そんなわけで,映画を堪能して,山手線で上野に移動.上野で新幹線の切符を買いつつ,ひと遊びしようという魂胆でした(「映画だけをストイックに見る」と決めたものの,ネタと笑いのために ¥25000- を使うのには,多少抵抗があったのでw).

パネル式自販機.「東京は進んでるなー」と思ったのでw

そんなわけで,上野で一旦下車.上野と言えば Hard Rock Cafe だよね?混んでたから入らなかったけどw

お気に入りの喫茶店,椿屋で一服,と思ったら,こっちも空席がなくて入れなかった(泣).ここでこーひーを飲んで「映画だけじゃなかった!」と思いたかったのに!そして,この時点で「本当に映画だけを見に東京に出た」ネタを完遂することを決意.新幹線まで,1 時間以上,間があったんだけど,駅の喫煙所でタバコ吸って潰したw アメ横冷やかしたりしても良かったのに,と今更,後悔しているw

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 はやて〜♪

帰りの車内で駅弁.

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そんなわけで,仙台の自宅に着いたのは 20:00 頃.上々の出来です.実際,この時点で,ストパンの映画の満足度が高すぎて,この後に控えている「相方をギャフンといわせる」ネタに関しては,ほとんどどうでもよくなっていたのですが,¥25000- を費やしたことを思い出して,じりじりと決行のタイミングを計ります.


  • なんとなく団扇代わりにパンフレットを使っている.
  • スカイプの画面が写ったら,そこにデカデカと画集を掲げている.
  • パンツじゃないから恥ずかしくない格好で応答.

……などなど,いろいろ考えたのですが,相手が調子に乗ってストパンの映画を見た自慢をし始めたところで,「もう,見たからw」といって驚かせるのが王道だろうと思い直し,オーソドックスに対応することに変更.

すなわち,自然にストパンの話題に移行し,相手が自慢をはじめたら悔しがり,不自然じゃない程度に「見てない人間でも想像がつく映画の展開」を語りつつ,「どうせ,そんな映画だろ?」と相手が調子に乗るように誘導した後,「でも,(映画の核心部分)は格好良かったよね?」といって驚かせる,という台本を用意しました.

そんなわけで,詰めを怠らず,不自然にならないような時間にスカイプを立ち上げ,待機.不自然じゃない時間にメールでスカイプに誘導し,台本どおり会話を開始します.

結果しか,言いようがないですが,計画は完璧に上手くいきましたw 文字通り,相方を「ギャフン」と言わせることに成功.

財布はお寒くなったけれど,ストパンの映画も面白かったし,相方をギャフンといわせることができたし,日記のネタにできたし,十分な取れ高かな,と思います.

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ちなみに,今日は,四月馬鹿ですが,この日記の内容には,ただの一か所も嘘は書かれていません.もう,28 歳になる成人男性が,こんなアホなことをやったなんて信じられないかもしれませんが,すべて事実です.

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追記.

今回無念だったのは,こうやって秘密裏に行動していた結果,Twitter に「ストライクウィッチーズの映画にゅっと」とつぶやけなかったのが 501st JFW OA リスナーとして無念でならない……