2016年6月28日火曜日

前提条件ぶっ飛ばしてた

ひとつ前の記事の前提条件というか,ここ最近の私(こんな記事書くのも,久し振り.日記のはずなのに不思議ね).

去年も,これ系のまとめ書いてなかったし,年末雑感的なことも去年は書いていないようだ(ひとりごとのほうにも).そんなわけで,経緯.

2015 年 10 月頃:上司との面談で「異動」という単語がチラつくなど,不穏な空気が流れ始める.
2015 年 11 月頃:人々の噂に,今年度末の異動の噂が登り始める.そんな噂の最右翼に自分の名前が挙がっているのを聞くたびに,ギャーギャーと反論する日々.この頃は,それでもまだ自分が異動というのはないと思っていた.
2015 年 12 月初旬:かなり本格的に,どうやら自分が異動するらしいという空気が流れ始めるとともに,上司がやたらと来年以降の研究運営に関して気にしてくるようになる.その辺で,薄々,自分でも察し始める.
2015 年 12 月中旬:例年だと,この辺で内示があるという話なので,日々,戦々恐々として過ごしているが,全然,呼び出される気配がないので,すこし,精神的に余裕が出てくる.
2015 年 12 月下旬:どうやら,自分の人事とは関係ないところで,色々,揉めているという話を聞き,かつ,年度末まで呼び出しがなかったことで,胃が痛いまま正月を過ごすことに.
2016 年 1 月初旬:新年の出勤日早々に所属長に呼び出しを食らう.内示.
2016 年 1〜2 月:精神的に荒れる.公募を漁る日々.真面目に,年度末までに退職することを考えていた.
2016 年 3 月:色々諦めて無心.
2016 年 4〜5 月:新部署で忙殺.猛烈にストレスを溜めるとともに,やはり,仕事を辞めたい衝動にかられる.
2016 年 6 月:色々慣れてきて,ストレスはだいぶ薄れる.ただし,冷静に,この期間に色々準備をして,本格的に仕事を辞めることも視野に入れた将来設計を考え始める.これ以前までの,衝動的に辞めると思ったのとは違い,自分は,その気になれば出て行ける状況なのだという心の拠り所作りを始めようと思う.積極的に出て行きたいわけではなく,ある程度の実現性をもって,いつでも出て行けるような準備をするというか.具体的には,論文をできる限り沢山書こうと心に決める.そんなわけで,手元のデータの切り分けを始める.

3 ヶ月目の私見

現部署(企画兼務)に配属されて,早くも 3 ヶ月になる.長かったような,短かったような.期間としては長かったけれど,忙しすぎて時間が短く(足りなく)感じられたというのが,実際のところかもしれない.とにかく,まぁ,なんとかかんとか企画兼務の研究職員をやっているけれど,思っていたよりも研究業務への圧迫が甚大で,研究業務についてはかなり遅れが生じて焦りを抱えているという実感だ(逆にインプットが減って,アウトプットに割ける時間は少し増えたので,この 2 年間はアウトプットに専念するという覚悟もできた>死蔵データの関係者各位).

今年の初めに,所属長から呼び出されて異動を宣告された段階では,諸々の人事条件のうえで想定されていた事態だったことでの諦観と,そもそも,向いていないからやりたくないという反発心で,やや精神的に荒廃したものだけれど,決まったことは覆ることなく,現状に至っている.内示を受けたときにもっと抵抗をしたって良かったのだけれど,そこまで馬鹿じゃないので,我が社の危機的な人員不足から,このタイミングで決まったこの異動が覆ることはありえず,僕の抵抗が無駄に終わることはわかりきっていたのでどうしようもなく,省エネ主義(笑)で,粛々と辞令を受けるしかなかった.

まぁ,3 ヶ月を終え,ルーチンになっている業務については,既に慣れてきている現状からすると,幾つかの失敗はあったものの(大きいのは 2 つくらい.でも,初めてやるんだから当たり前,という開き直り),自分でもよくやっている方ではないかと思っているし,ありがたいことに周りからもそういうコメントをもらっている(なお,これは僕の能力の問題ではなく,過去にこの席に座ったことのある色々な人がやらかしたマズかった事例について,上司から色々聞かされていて,それを避けるようにしたというのが大きい).

企画業務は,研究とかでぶち当たる,何日も頭の中でグルグル回るような大問題や,解決の糸口もつかめない見慣れない結果を解釈する作業に比べれば,企画で直面する問題なんて児戯に等しい.単に,人と喋って会議で決めて,汗を流しつつ手を動かすだけだ(しかし,それに猛烈に時間がかかって,その他の業務を食う……).この辺,自分の担当分野に従事している限りは,一人で作業に没頭してしまう研究業務に比べて,コミュニケーションや,手を動かした分だけサクサク仕事が進む点など楽しい部分もないではないが,まぁ,なんとも創造性のない業務の連続で,気がヤられてしまいそうになることもある.

その一方で,不幸な人事とはいえ,この席に座ってしまった以上は,少しは創造的な仕事として色々「変える」ことをしてみようかな,とも最近は思い始めている(少なくとも任期中に,あまりにもバカバカしい手続きはなくしたい.もちろん,バカバカしくても根拠法令があったりとか,そういうのはどうしようもないけれど).

しかし,これまで「嫌なことはやりたくない」で,普通の職業人になることなく生きてきた人間からすると,普通に就職した人は,22 歳で大学を出てから,延々とこんな目にあって生きているのかと思うと眩暈がするレベルだ.脳みそもほとんど使わないし,ただただ単調だし,ほとんど創造性の欠片もないし,なにが楽しいのかと思う.この席の唯一に近い楽しみは,脳みそを使わない仕事をしながら,「この年期明けたら〜」と各種の研究計画を考えることくらいだ.みんなコレに耐えているんだと思うと,素直に尊敬する(全然,皮肉ではなく).

とりあえず,この席に座らされてしまった人間としての,僕の目標は,2 年後に,2 年間の自分の歴史を慰めるように「企画業務に従事するという経験は,色々な点で勉強になったし,大事だったよ」なんて綺麗事を嘯かずに,「こんな業務に従事する時間は,(会社での出世以外の)人生の本質的な無駄使いだった」とトンガっていられればいいなと思います.