2012年11月23日金曜日

こうにゅうきろく

「謎の彼女 X」9 巻

出てたのは知っていたけれど,アニメ化までしたのに,大きい書店以外では取り扱っていないので,今日,駅前に用事ができたついでに喜久屋書店に寄って買ってきた.

諏訪野さん大活躍!そして,嫉妬卜部可愛い.

2012年11月19日月曜日

えばQ 感想

いま 20 代後半〜 40 歳くらいまでの人間の多くがどこかしらで引っかかってしまったであろう,エヴァという巨大な釣り針に引っかかってしまった一人として,長らく公開を待ちわびていた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」がはじまりました.……というわけで,公開初日に見てきました.……まぁ,あの時代の熱に冒された人間の背負う業のようなものです.

まず,まだ見ていない人は,「Q」を見るために「序」「破」を見直す時間があったら「本編」全 26 話と旧劇を見直すことをお勧めします(というか,「序」「破」は見ないほうがいいと個人的には思います.そのほうが楽しめるかと).加えて,「破」のときに放映された予告編を眺めておくと面白いかも知れません.そして,序破急を模したタイトルの付け方ではありますが,ただの起承転結の「転」だと思っていたほうがいいです.

【ネタバレ注意】






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【以下,ネタバレ含みます】

この映画をみて,いちばん始めに感じたのは「相変わらず,エヴァにでてくる大人はクソ野郎ばっかりだな〜wwww」ということでしたw ヱヴァを見ていると,庵野秀明って子供の頃に,心の底から「周囲の大人」が嫌いだったんだろうなぁ,と(たしか,そんなことを延々と語っているインタヴューも見たことがあります).実際,視聴者としてエヴァを見ていても,子供の頃に大人から理不尽な扱いを受けてショックを受けたり,不条理な言葉を投げられたりした記憶が蘇ることがあるくらいなので,そういう意図での演出なのだろうとは思うのですが,いつもいつもシンジくんが可哀想で……w

あと,全編を通して,アスカが可愛すぎてヤバい.14 年もの間,世界が激変していた中で,会えもしない,触れられもしないシンジくんをただ一人愛し続けているとか,マジ可愛い.圧倒的碇ユイ信者の私ですら,アスカの可愛さにノックアウトされそうになったくらいですから,マジヤバいですw(ただし,声はだいぶ変わっちゃってました).

そして,「破」でも感じたことだけど,基本的にコネ眼鏡ちゃんの存在意義が空虚すぎてなんだか…….ただ,「ゲンドウくんのことずっと見てる(不正確だけどこんなニュアンス)」とか言ってたりするし,色々知っていることに定評のあるカヲルくんが退場しちゃったし,最終作(?)である「反復記号(一説では,コロンは毎作についているので『終止記号』であるという話も)」で超越した視点からみた物語の解説者として活躍するのかも知れませんが,よくわかりません.

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……というわけで,個人的な考察(もどき)を含めた感想を.

この映画をひとことで表すと「価値観の反転の物語」だったと思います.基本的に,本編〜旧劇にかけて作中に描かれていた事象の価値観がまるっきり反転している物語だな,と感じました.

例えば,大きな事象では,(色んな意味で)シンジくんの「セカイを守るための戦い」が,シンジくんによる「セカイの滅亡」として描かれていた点(「セカイ系」へのアンチテーゼと読み取れる部分もある.元々,エヴァの物語自体が終末神話の様相を模しているとは思うけれど,本編〜旧劇では,最終的に [個人が] 救済される物語になっていたのに対して,すでにその時間 [本編における人類補完計画発動時] を過ぎていて,本当にセカイが終わっている)や,「人類の進化」であり,「科学による神への正統な反逆」であり,「(正邪を内包する概念としての)女神である碇ユイの復活の象徴」であり,「物語の終焉」であった(他にもあるけど,取り敢えず)人類補完計画が,今作では,「人類の絶滅(未遂)」であり,「思い上がった科学の神への無謀な挑戦(の失敗)」であり,「邪神である "綾波" ユイの人として分不相応な計画」であり,「物語の価値観の反転する鏡」であったサードインパクト(の出来損ない)として描かれていた点などがあげられます(そして,この反転によって生じた「いま」が,セカンドトインパクトとサードインパクトの間と同じく,サードインパクトからちょうど 14 年というシンメトリの構造になっているあたりが憎い演出です).他にも,「本編」では "女神(であり,全ての計画の根幹である)"として描かれている碇ユイが,「Q」では,端から邪悪な "神への反逆者(であり,マッドサイエンティストである)" 綾波ユイとして描かれていたり(余談ですが,この名字が劇中で発せられた瞬間の会場の一瞬のざわめきはなかなか面白かったですw),「本編」で,カヲルくんがシンジくんを口車に乗せて「使徒」として都合のいいように動かした末,勘違いに気付いた挙げ句,自殺幇助を頼むことでシンジくんの精神を追いつめた展開が,「Q」では,本心からシンジくんを助けるためにした行動が(これが本心であるというのは,「破」の冒頭のカヲルくんのセリフからもわかります),カヲルくんの勘違いで,シンジくんを助けられなくなり(これ,「本編」では,「アダムだと思って接触しようとしたらリリスだった」ってところが,「リリスに二本の槍が刺さっていると思って接触しようとしたら何かが違った(詳細不明)」と,反転ではないものの微妙に変化している),挙げ句,シンジくんの代わりとして,シンジくんを救うために,シンジくんの目の前で爆死して,シンジくんの精神を追いつめる展開に書き変わっていたり(至る経緯は反転していても,結論は変わらないのが救えないところ),「本編」と共通項を含みつつ,微妙に意味合いが反転している演出が多く見受けられます.

これらの価値観の反転が,どのような結末を思い描いた上で設定されたのかなど知る由もありませんが,「新世紀エヴァンゲリオン」が放散の切っ掛けになったといっても過言ではない「セカイ系」というジャンルのひとつの変換点(または,ジャンル自体への反抗)になるであろうことは,想像に難くないと思います(「本編」も個人としての碇シンジ,ゲンドウ父子は救われたけれど,セカイは終末を迎えていたので,結局,変わらないともいえますが……/苦笑).

個人的に,残念だったポイントは,セカイの価値観が反転したセカイにおいて,綾波ユイ(=碇ユイ)が,「科学」をもって無謀にも神に「反逆」しようとしたマッドサイエンティストとして描かれている点です.「本編」は,碇ユイの「愛」を科学で再構築することで「神への正統な反逆(=ユイの復活)」を行い,人類(というか,ゲンドウただ一人)が「神に勝利する」非常に美しく崇高なラストだったと(勝手に)解釈しているのですが,「Q」では,それが失敗に終わるか,そもそも「神に挑戦すること」が悪意を持って描かれそうな予感がします.これは,熱狂的なユイ信者である私にとって,キツい展開ですw

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本作で面白かったのは,決して,「本編」で描かれていた描写(展開)を崩していないところです(この物語は一応,「本編」でいうところの 22〜24 話に相当します.加えて,NTR 好きのド変態として定評のある冬月おじいちゃんとの将棋シーンなどの散りばめられた断片を 21 話相当と読むことも可能かも).「Q」で,この「本編」の展開を余さずトレースしていることは,例えば,エヴァシリーズの 13 号機が作られることが物語のキーポイントであること,カヲルくんとシンジくんの精神の交感が,「本編」より遥かに濃密に描かれていること(石田彰の官能的な演技が素晴らしい!),シンジくんの無気力化(25 話〜旧劇)の原因が,「トウジの死(ただし,「本編」では死の描写なし)」,「綾波の交代」,「自らの手によるカヲルくんの死(自殺幇助に近い)」の三タテであったことなどからも,はっきりわかります(ただし,その描写の持つ意味は丸っきり違うのですが……/上記「物語の反転」参照).「Q」では,このあたりの,全編の内容が頭に入っているファンに対する心地よい裏切りっぷりが,非常に気持ちよかったです(「序」「破」は,確かに演出や映像表現のすごさに圧倒されたのですが,内容の上では,単なる「本編」のアップグレードでしかなかったので,「Q」において,想像していた展開や考察の類いが気持ちのいいくらいひっくり返されていくのが堪らぬ快感でした.その意味で,僕個人としては,過去 3 作の新劇の中で,本作がいちばんの作品だと思います).

まだまだ,よくわからないところが多いですが(「結局,ヴィレって何?」とか,「エヴァ改って,NERV のエヴァとどう違うの?」とか,「セカイはどの程度壊れたの?」とか,「結局,ぽかぽか綾波は初号機にまだいるの?」とか,「なんでエヴァパイロットは年取らないの?」とか),今後,それらも解決されて,エヴァという過去 16 年に渡る壮大な釣りの,本当の終わりが訪れることを期待します.

でも,まぁ,結局のところ,この物語は「ゲンドウのユイに対する世界を引き換えにできる程の愛」の物語なわけで(それは,本編〜新劇まで延々と変わらない),結末は,ゲンドウがどう納得するかっていうだけの話なんですよね…….

とにかく,いまは「反復記号(or 終止記号)」の公開が楽しみです.

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※もっと下世話な感想(「アラフォーなマヤさんどーよ?」とか,「┌(┌^o^)┐ホモォ…」とか,「声優の声変わりが……」とか)は,また,後日,書き直しますが,見てすぐに書き記しておきたかったことは,こんな感じ.

2012年11月12日月曜日

結局また,購入記録

最近は,年に一回,コンスタントに新しい小品を刊行している高橋葉介先生の今年の新刊が出たのと,名作短編集「夜姫さま」の新装版(表紙書き下ろし,「もののけ草紙」の未刊行短編 2 作)が出ていたので購入.

「ストーリィ・テラー」

高橋葉介先生によるグリム童話の翻案,ということで,その一文だけで,面白さが保証されているようなもの,という感じです.もちろん,グリム童話の翻案と言えば,諸星大二郎先生のマンガがすぐに思い浮かぶわけですが,高橋葉介先生も,そこは強く意識していたとのこと.そのせいであるのか,高橋葉介先生の才の為せる技か,全くの別物というか,いつものエログロナンセンスな高橋葉介節の作品に仕上がっています.近年の作品(新・夢幻紳士三部作以降)の中でもトップクラスの出来だと思います.

先生があとがきで書かれている通り,はじめの二話(「赤ずきん」「ヘンゼルとグレーテル」)は,元ネタの話を意識するあまり,話の展開がギクシャクしている感がありますが,「ラプンツェル」でラプンツェルを「塔に幽閉される魔物」として描いたあたりは往年の「蜘蛛の化物もの」の翻案にもなっていて調子が出てきていたようにも思います.しかし,「あとがき」にあるように意識的に女性のヌードを入れてエロに走りはじめてからの二作は,また,もとのギクシャクに戻っている感があり,少々,残念です.ただ,この二作に通底するふわふわしたエンディングは,個人的に,嫌いではないです.特に,「ハーメルン」は,元ネタの不可解が上手く表現されていたように思います.また,「眠れる」に関しては,不幸っ娘ナユコちゃんが出ていたというだけで,ファン的には満足です(が,不幸にならなかったのは……).この二作を経て,「シンデレラ」の悲喜劇あたりから,先生の筆が明らかに冴えはじめるのがよくわかります.

今作で,特に気に入ったのは,「白雪姫」「長靴をはいた猫」「7 匹の子やぎ」の三編です.なかでも,「長靴〜」の猫を,ニーハイソックスの靴下(だけを)穿いた猫耳っ娘にしちゃうあたりが素敵でしたw

個人的には,「怪談」の官能的な雰囲気が好きだったので,今の絵柄で,こうも見事に官能ものの連作をやってくれたのがとても嬉しかったです.特に「ヒラメ」での,「お姉ちゃん」が登場するシーン(絵だけではなく「なんだい弟」というセリフ)のもつエロティシズムは,高橋葉介にしか描けないものだと思います.

番外編は,「こういう新シリーズが書かれるといいな」という感じでした.「悪夢交渉人」あたりからの高橋葉介先生のマンガの主人公は,基本的に,魔に対してアクティブすぎて,初期の(まだ,人間だった頃の)夢幻魔実也のような無気力キャラが恋しくなってきた頃合いなので…….

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「夜姫さま」

基本的には,表紙の絵のために購入したので,とくに感想はありません.

久し振りに読み返してみると,「猫姫」が可愛いなぁ,とか,「夜姫」のデザインがツリ目&ジト目っていうのが高橋葉介キャラの中では珍しいなぁ,とか思いました.

「もののけ草紙」の未刊行エピソードについては,この本に収録する意味がちょっとよくわからないくらい,普通の「もののけ草紙」だったとしか…….

2012年11月10日土曜日

さいきんのわたくし

いろいろと思うことがあったりなかったり,それを後輩を捕まえて愚痴ってみたり,文章に起こそうと思ったりするのだけれど,どうにも形にならないことが多い.特に,文章として起こそうとすると,何となく散漫になり過ぎて,どうもいけない.

そんなわけで,長らく日々の脳汁を垂れ流していた思索録たるこの日記にも,某かの感想だったり,観光の記録だったりを書くに留まってしまっている次第なわけです.

そもそも,この「某かを思いつつ形にしたい」という欲求自体が生じていることが,僕自身にとっては,精神状態のあまりよろしくない兆候であったりするわけで,その切っ掛けは,まぁ,常識的に考えて,自分と自分の周辺で起こる変化に対する不安とか期待とか,なんだか不定形の曖昧模糊な感覚に押しつぶされている,といったところなのでしょう.

……と,まぁ,文学的修辞を弄して格好をつけてみたところで詮無きこと故,そぞろと最近の自分の様をいつものように記しておこうかと.


  • 開店休業状態だったかせきはかせ業務の店じまいをするための準備でてんやわんやだったり,学部生の指導でてんやわんやだったり,精神状態に比して,割りとリア充している.
  • 急速に物語摂取欲が低下したのか,新規のアニメとかマンガとか CD とかに手を出すことが減った気がする.
  • そんなことをいいながら,今期も「ガルパン」,「新世界より」,「おにあい」あたりはチェックしてたりする.「ガルパン」,「おにあい」は面白いと思うけれど,「新世界より」は今のところ惰性でみている感じ.
  • いまは,世間の同世代同様,ヱヴァQ が楽しみ.
  • あと,咲の追加 3 話はよ.
  • でも,基本的に阿知賀編には失望している.
  • 冒頭で,うだうだいっているように,最近,駄文執筆欲がムラムラと湧き上がっているから,どこかになんか書くかも.
  • ……というか,仕事しろ.


……とか,まぁ,そんな感じ.

2012年11月7日水曜日

けいおんこうこう

「けいおん!highschool」買った.

けいおんだいがくに比べて,新キャラのキャラが立っている点,ひとつのバンドを作り上げるまでのあずにゃんの奮闘を中心に物語が描かれているためか,大学編に比べて,遥かにまとまっていて面白かった.あと,要点で的確なお笑い要素を投入してくるさわちゃん先生の存在が,けいおんの面白さの根幹にあったのだということがよくわかった.

あと,純ちゃんのモフモフは埃可愛い!