2010年5月14日金曜日

無限に増殖する危ない噂

最近,Twitter をはじめたわけだけど,コレとの付き合い方がようやくわかってきた.

基本的にはタイムラグを許容する井戸端なんだろーなー,という認識はあったのだけど,もっと怖いものだと思う.言い換えるなら,発言が無限に増進・増殖する可能性のある掲示板ってカンジか?基本は,匿名性の低い(?)2ch なんだけど,2ch よりも恐ろしいのが,SNS であるという無駄な "信頼感" が一様に漂っていること.

例えば,僕の見てるタイムラインには「博士課程の学生」というクラスタがあるんだけど,一応,それなりに学識(笑)があると思われるような人たちが含まれているはずなのに,平気で真偽の怪しい情報(というか,ほぼ無根拠の戯言)がリツイートを含めて,大量にタイムラインに流れてくる(「学振の申請書に書くべきこと」,「受かりやすい学振申請書類の書き方」などから,「口蹄疫のマスコミ対応は陰謀だ」的なつぶやきまで).

こういう情報の真偽不透明性だけなら 2ch と同じなんだけど,こういうものが頻繁にリツイートであがってくる,ということは,少なくとも多くの人が「そういう情報」にリツイートの価値があって,自分を中心とした特定の団体に情報を流すべき……と考えている,ということなんだろう…….

んで,それなりに学識(笑)のあるようなクラスタで,そう言うことが起こっているってことは,無意識のうちに,ただのいち個人の考えた妄想かも知れない "情報" に,無根拠の信頼を置いている,ということなんだと思う.

「嘘を嘘と(ry」なんて,アホなことをいうつもりはないんだけれど,そういう,ごく普通の情報リテラシーみたいなものを薄める効果が確実に Twitter にはあると思う(もちろん,自分の特定関心分野に対するアンテナの役目としては十分に活用できているので,はじめて良かったことの方が多い).

んで,何が言いたいかというと,別に Twitter が悪いとか,どうとかではなく,よくも悪くも Twitter って,結局,自分のリアル世界の鏡像でしかなくて,その範囲を幾らか拡大するくらいにしか利用できないんだなー,と.つまりは,井戸端の会話に加わったところで,自分が変わらない限り,入手経路が広がるだけで,情報そのものの価値や,入手可能な質の高い情報の量は基本的に変わらないのだな,という当たり前のことを再確認できた,ということです.