2009年5月31日日曜日

気が狂っているとしか思えない

iPhone で産經新聞の電子版を見ていたら正気の人間が書いているとは思えない文章を発見した.

今,そんなに暇がないので,取り敢えず,あとで blog に書くとして,流れる前に記事だけ引用しておく.

【主張】卑弥呼の墓 歴史と科学のよき関係を

 「卑弥呼(ひみこ)の墓」との説もある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳が、「放射性炭素年代測定法」という自然科学的手法によって、西暦250年前後に築かれた可能性が高いとのデータが国立歴史民俗博物館を中心としたグループによってまとめられた。「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」の伝える女王・卑弥呼の没年に近く、江戸時代以来の邪馬台国論争に決着がつく成果だという。

 放射性炭素年代測定法は、炭素を含む生物が死滅すると同時に、同位体元素の「C14」がベータ線を出して崩壊を始める原理を利用して、その量から年代を割り出す方法である。

 研究グループは6年前、「弥生時代の始まりが500年近く古くなる」という調査結果を発表して学界に衝撃を与えた。箸墓は「最古の大型前方後円墳」とされており、今度は古墳の始まりに科学的なデータを与えたことになる。

 地中の遺物や遺構を発掘調査する考古学だが、年代の決定には困難がつきまとう。土器や金属器の形式によって前後関係を決め、基準となる遺物との比較で、おおまかな年代を推定するしかない。

 しかし最近では、放射性炭素法のほか、年輪によって材木が切り出された年を判定する「年輪年代法」などの科学的手法により、かなりの精度で絶対年代に迫れるようになった。今回の発表も、そうした成果の一つである。

 邪馬台国の所在地論争に決着がつくなら、専門家ならずとも大きな話題だが、ここは「少し冷静に」と呼びかけたい。科学的なデータは百パーセント正しいとは限らないからだ。サンプルの取り方や、測定方法によって誤差が生じることもある。さらなる蓄積を待ち、専門家がじっくりと議論して結論を出しても遅くはない。

 というのも、考古学の世界では9年前、前期・中期旧石器の遺跡と遺物が捏造(ねつぞう)された苦い経験がある。教科書は書き直され、国の史跡は解除された。人為的な事件だったが、互いに検証することを怠り、捏造を見抜けなかった関係者の責任は小さくない。

 考古学に自然科学の「目」を持ち込むことは有意義だ。だが、先端科学と考古学はもともとなじみにくい部分を持った学問である。科学的データに対し、考古学者は口をさしはさみにくい雰囲気もある。互いに議論を尽くし、2つの学問の「よき関係」を作り上げる努力をすべきである。

(産經新聞:5 月 31 日付け,「主張」より引用.記事


少なくとも,高等教育を修めた人間の文章ではないな…….