久し振りに円盤のあるはずの町に行ってきたのですが,思いのほか聖地化していなかったので驚きました(今年も頻繁に湖畔にはいたのですが,最近は,通過してばっかりだったので).アニメ・マンガフェスタとかを毎年定期開催しているくらいなので,もう少し盛り上がっているものかと思ったんですが,(チラ見しただけだけど)観光窓口にも円盤の欠片はなく,あんまりアニメの聖地になっている自覚がないのかなぁ,と思ったのでした.いや,聖地商売とかはじめてたらフルボッコにしていた気はしますがw
たぶん,北海道の自治体って,良くも悪くも北海道ブランド(というか,地元の地物)に絶対的な自信があるのか,外因的な盛り上がりを嫌う向きが強い気もするので,そういう部分が,弾けきれないところでもあるのかなと思います(ただし,富良野は別なw).
まぁ,あの円盤アニメがそういう方向で役立つとも思えませんが.僕は好きですけどね,あの円盤アニメ.
2012年3月19日月曜日
いあん
先週末から日曜日にかけて研究室の面々と慰安旅行に偽装した巡検に行っていました.
この企画,元々は,当研究室の教授殿が,色々あった 2011 年を締めくくるにあたって「年度末に温泉でも行ってのんびりしたい」と言い出したことから計画がはじまりました.それが,いつの間にか,フィールド調査の日程と一緒にすることになり,そのフィールド調査先が非常に魅力的であったことから,フィールド巡検がメインの旅行になり,最終的に,本来予定していた日程に,大雪が降ったため日程が順延され,一番慰安を求めていた教授殿が参加できなくなる,という経緯をたどった結果,一体,どんな企画なのかよくわからない旅行になったのでした.
そんなわけで,金田一温泉郷の「割烹旅館 おぼない」に逗留しながら,岩手県北部に分布する白亜紀の浅海〜瀕海堆積物を巡るという,素敵な慰安旅行に行ってきました.
今回の旅行の,個人的な目的は,浅海で形成される様々な堆積層の実物を見て回るという点でした.そのため,温泉に入ってゆっくりしたいという欲求はあったものの,それ自体は,完全についでのつもりでしたw
……しかし,実際に岩手県北部に乗り込んでみると…….
一面の雪原!露頭が見えない!
……そんなわけで,今回の旅行初日で巡る予定だった露頭の多くは雪に覆われていて,本巡検の目的の 1/3 くらいは失われてしまったのでした.……正直,岩手県北部の気候をなめていました(旅館の美人若女将の話によると雪解けは 4 月末頃とのこと.北海道と変わらねーw).
しかし,気を取り直して,翌日に巡る予定だった本巡検のメインである海岸沿いの露頭に希望をつなぎつつ,宿にて温泉三昧&豪華な夕飯で大宴会へと傾れ込みました.
すごく豪勢な夕飯!写真はありませんが,宿も温泉も若女将も素敵でした!
--
2 日目は,今回の巡検のハイライトである海岸沿いの露頭の調査でした.正直,前日に雪原を見ていたので,大きな期待はしていなかったのですが,そんな,我々を待ち受けていたのは……!
ドドドーン!!海岸沿いに延々と続く白亜系の超連続露頭!!
我々の予想をとても良い方向に裏切る大露頭に一同大興奮!大張りきりで調査をはじめたのでした(メンバーの一部はこの日の昼で帰ることになっていたので,実際に 2 日間喜び勇んで調査したのは全員ではありませんでした).
--
以下,本巡検で撮った写真の一部を
トラフ状斜交葉理.波の営力によって,海底に砂が堆積する際に形成される.大雑把に嘘をつくなら,波の形を海底の砂がトレースしながら堆積したもののようなもの断面が見えています.
露頭表面の状態が良くないので若干分かりにくいですがハンモッキー斜交葉理です.写真中央部の葉理が緩やかな上に凸の曲線を描いているのが見えると思います.このような地層は,嵐などで非常に周期の長い波が発生した際に砂が堆積したことで形成されます.
群生するカキの化石.殻が 20 cm 以上になるほど成長しています.さぞ,食いでのあるカキだったことでしょうw
教科書に使えそうなくらい美しく完璧な傾斜不整合.緩く傾斜した下位の地層を,ほぼ水平な焦げ茶色の礫岩層が明瞭な浸食面をもって覆っているのが見えると思います.このような地層の間(傾いた地層と焦げ茶色の地層の間)には,大きな時間間隙が存在することが想定されます.
現在形成されつつあるリップル(手前の小川の川底)と白亜紀の斜交葉理(後ろの露頭).水の流れがあるところで砂が堆積すると,緩やかに波打った底面が形成されます.そのような波打った堆積面をリップルといいます.後ろの露頭で見られるトラフ状斜交葉理(上写真および解説)とは形成される環境が若干異なりますが,同様に「水の流れ」による堆積で形成されるものです.
雪で埋もれていますが,大きな横穴が見えると思います.この地域は,琥珀の産地として有名ですが,この横穴はかつて琥珀を採掘していた横穴の入り口です.このような穴は「くんのこほっぱ」と呼ぶそうです.音の響きが素敵.
--
余談ですが,今回調査した地域は,昨年の 3 月 11 日に発生した東北地方太平洋沖地震によって引き起こされた津波により大きな被害を受けた地域です.今回,調査を行った海岸沿いは,広範な被災地域の隣接地域でしたし,調査を行っていた場所は,まさに津波によって洗い流されたであろう海蝕崖そのものでした(実際,露頭の状態が非常に良かったのは津波によって洗い流されていたためでしょう.また,津波によって根元から折れた木が多く見られました).
当然,いま世間を賑わせている津波瓦礫の巨大な山もありました.政治もなにも解らない,いち学徒として,何か大きなことを言えるわけではありませんが,少なくとも,発生した非日常を日常に戻すために,同じ日本人として必要な協力要請に対して,答える努力は惜しむべきではないんじゃないかな,と心の底から思いました.
2011年11月21日月曜日
ちょっと
南仏プロヴァンスに行ってきた(といっても,帰ってきてから二週間以上経過しているけれど……).
行った目的は,当然,観光ではなくて地質調査.今回で,海外調査は三回目,フランスは二回目です.なんだかんだで,この研究室ではいちばんおいしい思いをしているのではないかと思います.
これまでの海外調査の際には「教授(当時),准教授(当時)+僕(B4)」とか,「師匠(当時はポスドク)+僕(M1)」とか,基本的に自分は知識のない下っ端という立ち位置だったけれど,今回は,師匠(准教授)に次ぐ立場のポスドクとしての同行なので(残り二人は後輩),なんか時代の流れを感じます.
---
調査前半戦に泊まった高級ホテル.南仏の伝統を感じさせるステキなホテル……らしいです.併設されているレストランはなんとミシュランの星付き!向こうでお世話になった方をディナーに招待したときに,ここのレストランを利用したけれど,めちゃくちゃ美味しかった.
今回の調査は,僕のメイン研究テーマではないので,そういう意味では,ちょっとお気楽だったり,逆に,半分くらい指導者をやっていなきゃいけなかったので,責任を負わないといけない部分があったりと,これまでの調査とは感覚が違っていました.それはそれで楽しかったのだけれど.
また,前回の調査のときには出発前に走り読みした付け焼き刃な知識しか持っていなかったのに対して,今回は,五年分の知識の蓄積があったおかげで,同じ地層を眺めていても「みられるもの」が全く違っていたのが印象的でした.そういう意味では成長しているのだな……,と自己認識できた旅でもありました.
そんなわけで,向こうで撮った写真を何枚か…….
某スーパーマーケットでみつけた Kaki.フランス語でも Kaki なんだね.
下部白亜系と上部白亜系の境界露頭.黒い地層は泥灰岩で,白い地層は石灰岩.境界付近で劇的に海洋環境が変わったということが誰にでも "見て" わかる素敵露頭です.
Digne les Bains という Haute Provence の中心の街の外れにある「アンモナイト壁」.前回の調査のときにも見に来たのだけれど,何度みても圧巻!ジュラ紀の地層で,この写真の「壁」は,ほぼ直立した地層を下から眺めている状況です.
Digne les Bains の町並み.まさにヨーロッパな風情.雨にぬれているのも雰囲気を出しています.
Eocene の reef limestone.僕らの調査対象はこの地域がまだ(比較的)深い海だった頃の地層だけれど,これはかなり浅くなった頃の地層.Digne les Bains の博物館が建っている山は,この地層からできているのです.
調査中にみつけたサソリたん.かっこかわいい.
「頁岩を割って化石を探す古生物学研究者」という子供の頃のテンプレートな妄想上の「化石博士」の絵を撮ってもらった.真面目な研究者っぽい!
朝もやに煙るプロヴァンス鉄道(CP)の発車シーン!かっこいい!ちょっとした事情でプロヴァンス鉄道に乗る必要性が生じたので時刻表を確認しに行ったら,ちょうど列車が出るところだったので一枚.
夜の Barreme の街角.Barreme は白亜系中部の Barremian (バレミアン階)の名前のもとになった地域(模式階).※ただし現在の GSSP(年代層序単元の基底の模式地)はここにはない.
---
……ほとんど遊んでいるような感じですけれど,調査そのものの写真は出せないので,こんな感じだったという空気を感じていただければ幸いです.
2010年8月30日月曜日
たまには
研究室の巡検(北海道地質ツアー)から帰ってきたので,たまにはちょっとした地質の話など.
今回の巡検のテーマは,「蝦夷層群を上から順番に巡って行こう!」というもので,そのテーマ通り,函淵層(相当層),鹿島層,佐久層,日陰ノ沢層,円山層……を見て回ってきた.
今回の巡検のなかで個人的にもっとも感慨深かったのは,僕が卒論で入った,穂別の上部蝦夷に 5 年振りに足を踏み入れたこと.卒論のときに書いたルートマップを眺めながら数年振りに入る沢で露頭を眺めていると,卒論当時のことが思い起こされるとともに,いま現在,その成果の論文化に色んな意味で苦しめられていることも相まって,なんだか胸が苦しくなった(←タバコの吸い過ぎ).
崕山遠景.崕山オリストストローム部層(高嶋ほか,2001)の模式地.最近は,写真を撮れるところまでも,なかなか入れないので,この写真を撮れたのが今回の巡検の最大の成果だったりw ……でも,崕山の写真が撮れると知っていたら,もっと良いカメラを持って行くのだった……orz
2009年10月22日木曜日
2009年10月18日日曜日
2009年10月17日土曜日
2009年10月14日水曜日
2009年9月11日金曜日
2009年9月2日水曜日
2009年9月1日火曜日
2009年8月30日日曜日
2009年8月21日金曜日
死にかける
今日は,昨晩から続いた雨が止まず,朝は宿舎で待機していたが,10 時半を回った頃に小降りになりはじめたので,様子見に出発しました.車で 20 分ほどの,ふもとの町につく頃には,雨は上がっており,晴れ間まで見えてきたので 12 時にフィールド入りしました.
……ところが,流石に丸一日,それなりの雨が降り続いたので,沢の水量が増え,濁り気味で,河床の露頭が見えない状態だったので,本流での調査を諦めて,枝沢の調査にシフト.昨年まで,あんまり露出の良くなかった沢の露出が改善していたので(今年の蝦夷梅雨のせい?),露欠分のフォローのために調査開始.
天候は,午後になると曇りと言うよりは晴れに近い状況だったのと,車からさほど離れていない沢だったこともあり, 4 時半過ぎまで調査することに…….
しかし,ふと気付くと,時計は 5 時を指していて,周囲に濃霧が発生していた(←はじめ,自分の眼鏡が曇っているせいだと思ってて,気付いてなかった.気付いたときには数 m 先までしか見えない状況).
ようやく,焦って,帰途につこうとするが,はじめて入った枝沢+濃霧で先が見えないというダブルパンチでなかなか先に進めない.
それでも,なんとか本流に戻ることができ,ほっとした瞬間,目の前(10 m くらい先)に大きな黒い影が…….
……一瞬,心臓が止まるかと思ったけど,熊ではなく,牡鹿でした.まぁ,牡鹿でも十分危険なんだけれど…….
--
おまけに,足寄の宿に着いたら,宿舎の入り口の鍵が閉まっているという事態に遭遇……orz
当然,宿舎内(と周辺)に人の気配がないので,一瞬,諦めて宿舎の前の駐車場で一夜を明かそうか,とか考えていると,町内放送で,
「○○公園(宿舎のすぐ近く)で,新しいヒグマの糞が見つかりました.夕暮れ〜夜の外出は控えるか,安全を確保した上で行って下さい」
……とか流れはじめた.
流石に,そんな中で車泊する気になれず,職員の人の住んでいる家を探し出して,鍵を開けてもらったのでした…….
2009年8月3日月曜日
二日目もやっぱり雨……
道東は雨続きです.
今日は,小雨を押して調査へ.何度か雨で中断されたため,ほとんど進まず…….
--
しかし,林道の入り口にこれ(写真)があるような山に雨の日に入っていく自分は頭がおかしいと思う(因みに前回来たときは首から上もあって,食いちぎられた感が素敵だったんだけど,そっちは無くなってた.残念!).
2009年8月2日日曜日
iPhone からの入力テスト&初日
iPhone より入力テスト.
やっぱり,普通に更新するのは結構厳しいかな…….
以前より Safari の性能が良くなったから,更新中に落ちることは減ったけど,やっぱりメールで更新した方が良い気がする…….まぁ,明日以降は,普通にネットに繫がる環境に居るんだけどね…….
--
初日は,結局,ほとんど雨で,林道のチェックと沢の水量のチェックのみで作業は終了.今日の収穫は,比較的連続露出のある白亜系を見つけたこと.ある程度,下まで繋げられるような気がしてきた.
--
……そんなわけで,若干の収穫はあったので,今日は,昼過ぎには,雨の中,林道の突端に車を止めて昼寝をしてましたとさ.
2009年7月16日木曜日
試料整理
フィールドから帰ってきたら,事前に学校に送っていたサンプルが届いていたので,調査ノートの清書とそれらの整理で一日が過ぎた…….
今回のフィールドは全体的に負の成果が沢山出てきた感じ.先日,日記でも触れた K/P しかり,脅威の無露頭ゾーンの発見しかり…….しかし,逆にそのおかげで,集中すべきところと楽できそうなところの見分けがついて,他のところに力を割く余裕が出てきた.地質図の範囲も広がったしねw
--
とにかく,今回のサンプルは,大体,重要な地点を集中的に取ってきたので,いい結果がでれば良いと思います.せめて,予想通りの時代の化石が出てくれれば良いんだけど…….
--
取り敢えず,今回のフィールドの成果写真をひとつ,ふたつ.
なんだか,写真中央の黒い層が K/P 境界の露頭のように見えますが,ただの砂岩泥岩互層です.
件の K/P 境界の露頭です.まさに,論文になった露頭です.ハンマーの頭が上位を示します.
2009年7月8日水曜日
雨降りといえば,足寄の博物館
本日の道東の天気は雨.……そんなわけで,本日の調査はお休みです(正確に言うと,朝の段階では霧+小雨だったので様子をみて行こうかなと思ったのですが,フィールド手前で土砂降りに変わったので中止に).
--
そんなわけで,雨の日と言えば足寄の動物化石博物館です.フィールドで雨に降られるたびに訪れているのでかれこれ十回目くらいになるかなぁ……,そんなに大きいところでもないんだけど,束柱目の化石を大量に見られるスポットなのでお勧めです.Ashoroa かわいいよ,Ashoroa.目玉は,通称,気屯標本と呼ばれる Desmostylus のレプリカを用いた日本人による復元モデルの比較展示でしょう.あと,クジラ.ほかにも件のK/P 境界露頭のレプリカなんてものも展示されていたりします.
およそ一年振りに見に行ったけれど,展示の内容はあんまり変化無し.某むかわ町立穂別博物館の S さんの鵜の化石の記載論文が出ましたよ,という報告くらいしか変わっていない感じでした.
登録:
投稿 (Atom)



