「最古のタツノオトシゴの化石を発見」というニュースを見つけた.
以下,ニュース部分のみ引用.
これまでで最古のタツノオトシゴの化石がスロベニアで見つかった。学名Hippocampus sarmaticusと名付けられたこの化石は成体のメスで、体長5センチほど。
1300万年前の地層から発見された化石は、知られているタツノオトシゴで唯一絶滅した種であり、泳ぎが達者でないタツノオトシゴがどうして世界中の海に生息域を広げられたのかを解明する手掛かりとなるかもしれない。
スロベニアにあるリュブリャナ大学の研究者ユーレ・ザロハル氏(Jure Zalohar)は、ジョギングの後に小川で手を洗っていたときに、水の中でこの化石を発見した。同氏のチームはもともとその地域で昆虫の化石を調査していたため、タツノオトシゴの化石を見つけたことは「完全に予想外だった」と言う。
National Geographic News (http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009050502&expand)
取り敢えず,発見したこととかその辺はどうでもいいんだけど,凄く気になるのが「付近で昆虫の化石を調査していた」のになんで海性生物の化石を発見しているの???……と言う点.
リンク先の写真を見た感じ,まぁ,そんなに深いところの堆積物とは思えないんだけれど(化石の保存の良さと言い,すごくゾルンホーフェンっぽいねw),それにしたって,そんなに陸成層(湖水成層)と海成層が近接して存在するのだろうか?大陸地殻の上だろうから,断層とかで接しているとは考え難いし…….
スロベニアっていうと,普通にこのころはテチス海が閉鎖したあとにちゃぷちゃぷと陸棚上に延々と浅い海が広がっている時期だろうから,陸成層と海成層がそんなに近接している構造は想定し難いなぁ…….それとも,新第三紀の造山運動の影響で,意外とこの辺は構造変化を受けているのだろうか?それか,大規模な不整合があって,海成層を覆う前進した陸成層の上で昆虫化石の調査をしていた,とか?
なんにしろ,この辺りのこの時代の地質を詳しく調べないと分からないなー.