子供の算数のテストで子供がとんでもない採点されていた系のエピソードを晒している親をたまに見かける.一番メジャーな奴は「かけ算の順序問題」として,わりとガチ勢も含めて教育論の議論になったりすることもあるアレなんだけれど,僕自身は,だいぶ前から本当にそんな問題があるのかどうかについてかなり懐疑的だ.何がいいたいかというと,ごく稀に(イカれた教員によって)発生する事案を小学校教員・教育全体の問題として過大にみているのではないかということ.
例えば,かけ算の順序(いわゆる「かける数」と「かけられる数」)を逆にしたらテストでバツを付けられたというエピソードに添えられている画像は数年前から使い回されているものであることが多い.もちろん,定期的に新しい画像も追加されているけれど,間違える小学生の数(×親が晒す確率)を想像すると,その画像のバリエーションは明らかに少ない(数の推定が間違っているかもしれないけれど).特に,以前に比べ,個人が容易にウェブを通じて主張ができるようになった現状を鑑みたら,もっと大量の変な採点画像が出回っていてもおかしくないと思う.
実際,自分が小学生の頃の教員を思い出してみても,そんなに理不尽な採点を受けた記憶はないし(もちろん,僕がとんでもなく優秀で一度も教員の意に反する回答をしたことがない生徒だったか,僕が奇跡的に良教員にだけしか会わなかったかのどちらかの可能性もあるけれど),そんなエピソードを当時も,子持ち知人の増えた今もリアルでは聞いた経験はない(俺様統計).
まぁ,そういう採点画像が存在している以上,日本のどこかにはイカれた採点の被害を受けた小学生がいることは事実で,それは,大変かわいそうな巡り合わせだと思うけれど,ほとんど事故のような稀なイベントは,その他の教育の重要な問題と比較して目くじら立てるようなことなんかな,と思ってしまうのでした.イカれた教師には僕も何人か会った記憶あるけれど,彼らが僕になんの(悪)影響を与えたかって,「世の中には馬鹿な大人もいるんだな」とか「イカれたおっさんの話を聞いてもしようがない」とか実感させてくれた以上のなんにもないもの.