2014年3月27日木曜日

志村貴子熱

そんなわけで,相変わらず,志村貴子熱が冷めない.その後,「放浪息子」も全巻揃えちゃったぜ!

「放浪息子」は,今回の志村貴子熱より前に 6 巻くらいまで読んで(確か喫茶店で),その頃にアニメ化して,アニメがあまりにもよく出来ていたから,その余韻を殺したくなくてそこで止まっていたんだけど,今回の志村貴子熱で改めて全巻通読して,いい意味で脱力した.ラストというか,最終巻はものすごい勢いで風呂敷を畳みにきていて,ややもったいない感があるんだけど(もっとこの話を読みたいって意味で),ラストのあんなちゃんの可愛さが全て持ってっちゃうよねー.というか,あんなちゃんが可愛すぎてヤバい.あと,ささちゃんは天使.

さて,次は「敷居の住人」を読み直すか(違います.仕事です.あなたには時間外にやらなければならない膨大な仕事が残っています).

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志村作品で,僕が個人的に痺れてしまうのは,クソみたいなキャラが徹底的にクソみたいな人間として描かれているところです.例えば,「青い花」の杉本先輩とか大戦犯千津ちゃんとか,「放浪息子」の高槻くんとか,心の底から腐りきっている人間を,ちゃんと腐りきって描けるというのは,娯楽性が重視されるマンガと言う媒体ではなかなか難しいと思います(流石に,千津ちゃんはクソ野郎過ぎて描写少ないけどw).

また,登場人物の正確の一貫性が保たれないリアルさが魅力的だと思います.まぁ,これは,作者のキャラ付けのブレが効いているような気がするのですが,時間の経過とともに感情とか,考えとか,そういうものがブレていく様が非常に人間くさくてたまりません.「青い花」なんて,それでいて,最後に初恋が勝っちゃうんだものなぁ.そこら辺の,ファンタジーとリアルさの狭間のフィクションでしか表現し得ない空間が,とても好きなのです.