2016年1月14日木曜日

デイヴィッド・ボウイ

デヴィッド・ボウイが死んだ.ここ数年で最もショッキングな訃報だ.ただの訃報だったとしてもショッキングな出来事なのに,新譜が発売したというニュースを目にしたばかりなので,ちょっと今でも信じられないくらいだ(しかし,新譜のシングルカットの曲の PV をみると,妙に暗示的なものは感じてしまう).

僕自身は,ポップス,グラムロックにさほど思い入れはないのだが,デイヴィッド・ボウイとなると,それはジャンルのようなものを超越して,別格の存在・ロックスターとして認識している.だからと言って,詳しいわけではないし,ファンと名乗るのもおこがましいし,よく聞くアルバムといえば「ジギー」くらいなのだけれど,やはり,どの曲を聴いても,どのパフォーマンスを見ても,どのコンセプトでも,美しく格好いいデイヴィッド・ボウイというのは,やはり別格で,喪失した今になってみると,いちロックスターとして,大好きだったんだな,と思う.

最期まで衰えた姿なんて微塵も感じさせないほどエネルギッシュで美しく,格好良く,(真実は置いておいても)暗示的に自分の死を演出できるようなアルバムを死の直前に出すこともでき,かつ,世界中からその死を悼まれながらこの世を去っていくなんて,最期の最期までデイヴィッド・ボウイだな,と思ってしまう.

だからこそ,突き抜けた才能が失われてしまったことは悲しいけれど,このロックスターとして真に尊敬できる美しい最期に脱帽.