--
感想をひとことでいうと「文句なく面白かった!」でおしまいです.なんというか,あの 2 期のラストを踏まえた上での「劇場版」として期待されることを余すことなくやってくれた,という感じです.加えて,501 中心での話でありつつ,他の部隊の名物キャラ(ニパとかニパとか,あとニパとか……)が,ちゃんと各キャラの性格をよく反映したかたちで出演していて,非常に満足のいく出来でした.
そして,ストパンといえば
本編開始とともに夜間巡視中のハイデマリーさんの戦闘シーンが描かれているのですが,なんというか,もったりしていてスピード感に欠ける演出がなされていて,「一人での戦闘の多いナイトウィッチの戦闘として,これはありなのか?(つか,ハイデマリーさんって世界最強のナイトウィッチじゃなかったっけ?)」とか「戦闘を丁寧に描くために(演出上)スピード感を犠牲にしたのか?」とか思ったのですが,その後の戦闘シーンの凄さを見て,しょっぱなの戦闘であんまり飛ばすと後の戦闘の凄みが薄くなるかも,と納得.ハイデマリーさんは犠牲になったのだw (いや,ハイデマリーさんの戦闘も十分格好よかったし,強かったと思うけれども).
本編で一番見応えがあった戦闘シーンは,間違いなく淫獣襲乳王・芳佳ちゃんの魔法力なしでのネウロイ撃墜でしょう.アレは,本当に凄かった(描写,演出ともに).逆に,魔法力が復帰した後の 501 全員集合(+ハイデマリーさん,静香ちゃん)での戦闘は,(ストーリー上仕方がないとはいえ)安定感と安心感がありすぎて,ちょっとお寒かった感じです(というか,ネウロイさんが紙くずみたいに見えたw).しかし,全般的に戦闘描写は素晴らしかったと思います(ヴェネチアの水路でのチェイス,ライン川沿いの戦いでのお姉ちゃん→エーリカ(空腹から)復活→ミーナ隊長とハイデマリーさん合流などなど).残念だったのは,エイラーニャの戦闘が何故かカットされていたこと.サーニャがフリーガーハマーをぶっ放したりエイラの華麗なビーム回避とかをフィーチャーした戦闘とか見たかったぜ!
--
前半の,ロマーニャ戦後の 501 メンバーが徐々に集まっていく課程,静香ちゃんが(芳佳ちゃんの)現実を知るまでの流れは,当然ながら,若干,散漫だったものの素早い場面展開と「みんなが徐々に新型ネウロイの存在に気付く」という一線でつながっていたために,特に飽きなく見られました.静香ちゃんのキャラの掘り下げ(といっても頭の固いテンプレ新人キャラという位置づけでしたが)も,その辺で退屈させないのに一役買っていたかもしれません.
中盤から,ネウロイとの本格的な戦闘がはじまると,一気に物語に引き込まれました.「宮藤の魔法力の回復」は,絶対にある展開だと思ってはいたものの(まぁ,これがなきゃ 501 をメインに据える必要も芳佳を欧州に派遣する必要も物語上ないわけでw),中盤くらいでやられたくはないなぁ,とうすらぼんやり見ていると,魔法力回復しない状態で宮藤がネウロイ撃墜という超熱い展開!!!
この辺の,静香ちゃん初戦闘〜調子に乗ってやられる→宮藤,魔法力なしでネウロイ撃墜も大怪我→静香ちゃんの声を聞いた 501 メンバー集結→宮藤の魔法力回復……という流れは王道中の王道だっただけに,めちゃくちゃ燃えました.
ぶっちゃけ,宮藤の魔法力回復後の終盤は,当然のことながら,若干,退屈な展開でした(もっさんにはヒヤヒヤし通しだったけれどw/後述).
……とりあえず,映画終幕とともに表示された「つづく」の文字を信じて,今後の展開に期待したいと思います.
--
他に個人的に印象に残ったのは,この作品において「始まりを司る存在」であるみっちゃんと熊が劇場版でも健在であったこと,劇場版だけで見られる綺麗なペリーヌさん,トゥルーデのお姉ちゃんネタが公式化したこと,ネウロイさんが相変わらず素晴らしい空気の読みっぷりだったこと(新型ネウロイの脅威→あっという間に雑魚キャラ化 [あげく復活前の宮藤に倒されるw] →空気を読んで攻撃のタイミングを待ってくれるようになる,というテンプレ的な展開w),エーリカマジ天使,エーリカの鼻水マジ聖水,大和ホテルが復活した上に,ライン川を遡上してちゃんと役立ったこと,宮藤の復活シーン(不覚にも泣きそうになったw)などです.
あと,もっさんが出てきてからは,もっさんが「魔法力がなくなっても,この烈風丸さえあれば(云々)」といって飛行機から飛び降りて戦闘に参加するんじゃないかと,ずっとヒヤヒヤしてたw (これ,俺だけかと思ったら,結構,多くの人がこういう感想を持っているらしくて安心した).