「ぱら☆いそ」 2 巻 道満晴明
道満先生の4コマ劇場,最終巻.基本的にはとても面白いけれど,道満先生の真骨頂はやはりショートだと思うので,快楽天での「性本能と水爆戦」シリーズの連載が終わって,惰性で読んでいた部分も多かったものの,やはり,面白い.……というか,セリフの破壊力がヤバい.
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「分校の人たち」 1 巻 山本直樹
(意識的に大人が不在の環境で)少年と少女(×2)が,ただ快楽に溺れていく様を,淡々と,連綿と,ただ描写する作品.
面白いとか,面白くないとか,そういう感覚ではなくて,絵だけで微妙な感情の機微を描くことを目指してるのかな,という感じ.セリフだけで,心情描写もほぼないけれど,なんとなく,絵から三人の登場人物の関係がホロホロと崩れていく様子が読み取れる,詩的な作品.
この作品,要は,ただの児ポなんだけれど,「絵」でこういう少年少女の感情の機微を表現するってことが問題になる,規制されるんだとすると,少し残念というか…….基本的に対児ポ法論客(笑)の「表現の自由への侵害を許すな!」的な論調は,(自由という意味をはき違えている時点で)阿呆極まりないと思うけれど,「絵」で描かれている,というだけで,多くの文学作品,例えば「青い麦」などと,少年少女と性の出会い,その感情の機微をテーマにしているという意味で根本的な違いがないのに,「絵で描かれているもの」だけが消えていくのは,無情なりと思わないではないのです(基本的には,多くの児ポ法反対派の阿呆さ加減に呆れている派.そして,そんな阿呆を擁護するくらいだったら法律成立も致し方ない派).