2012年6月26日火曜日

かったよ

「咲 -Saki-」10 巻

表紙は絹ちゃん,表紙折り返しは洋榎ちゃん,裏表紙が漫ちゃんと由子ちゃんで,我らの末原先輩は裏表紙折り返しです.

中身は副将戦の前半戦東一局途中〜大将戦の後半戦東一局二本場終局までです.話数でいうと 95 局までです.つまり,咲ちゃん覚醒(雑誌最新話)の 3 話前までw アニメ(というか阿知賀編の進行速度)に合わせて単行本化のペースを上げたのでしょうか?

副将戦は,雑誌で追いかけていない頃だったのではじめて読みましたが,のどっちの打ち筋が相変わらず美しすぎです.世間的に,のどっちは「無能力の代表」的な感じに扱われることが多いのですが,ミスなしで,あのデジタル打ちを貫徹する姿は,最早オカルトや能力の類いだと思うのですw 特に,役満親被りを食らっても微動だにしないところとか,普通の人間の神経とは思えません.

あと,副将戦を読んでいて純粋に疑問を感じたのですが,ハッちゃんは,これまでの地区大会から全国初戦までの,のどっちみたいな空気(という名のオカルトw)を読めない娘が(ほぼ)いないと思われる戦いで,どうやって鬼門を開いていたのでしょうか?(あの世界の標準は常識外の打ち方をする選手がいることは,よほどの弱小校でもない限り常識っぽいし……).あと,絹ちゃん可愛い.

「咲」の王道通り,宮守と姫松の回想が多めなのと,先鋒戦で,県予選の頃から「牌に愛された子」との前振りのあった姫様が暴れなかったあたりから,二回戦は,清澄,永水の勝ち抜けでほぼ確定なんだろうけれど,姫松も宮守もキャラ的に敗退させるのが惜しいなぁ,という感じです(阿知賀編のアニメを見ていると,二回戦翌日にあたる阿知賀の準決勝の日に清澄の 1 年生s が東京で暢気に遊んでいる姿が描かれているので,まぁ,清澄の二回戦突破はネタバレされているようなもの.そうでなくても,二回戦敗退ってことはないだろうけれどw).

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「咲 -Saki- 阿知賀編 episode of side-A」 2 巻

ちまたで,「怜 -Toki- 千里山編 episode of side-S」とか「照 -Teru- 千里山編」とか散々にいわれているアレな作品ですが(個人的には「照 -Teru- 千里山編 episode of side-A」[side-A は A-block という意味なので変わらないってのと若干の阿知賀成分] が妥当かとw),1 巻を誤って買ってしまったので,惰性で購入しました.原作 6 局,アニメ 7 話相当のモモ登場シーンまで収録です.

この作品は,企画自体がアニメ放映(しかも,遅々として進まない本編の埋め合わせ的な 2 期)ありきな上に,「本編の決勝であんまりにも唐突に高校が出てくるより,ある程度の背景描写があったら面白いんじゃね?」という意図だけが先行した結果,なんだかよくわからない代物になっているという印象です.例えば,「主人公達が破竹の快進撃で勝ち進んできた地区大会のあと,本戦二回戦では,全国の壁に阻まれ当初の勢いが続かず,千里山に歯が立たずギリギリで辛勝→(本編と共通の)ラスボス白糸台に千里山,新宮寺と共闘して挑む!(アニメではいまのところ共闘してねーけどw)」というのは王道として普通だと思うのですが,アニメ放映開始という時間的な制約のためか,その王道の描写(特に阿知賀の闘牌)がことごとくカットされてしまっており,まったく,説得力がありません.加えて,キャラの能力設定が「ドラ爆に頼って手役作りが下手」という魅力のなさが,阿知賀編(強いては阿知賀女子高校)のどっちらけに拍車をかけます…….

まぁ,この辺の不満は,アニメ全編終了後に語る予定(は未定)なので,いまはこの辺でやめておきます.

この巻では,阿知賀編(の阿知賀勢)でもっともワクワクする闘牌である二回戦の次鋒戦と大将戦が含まれているので,個人的には満足です(もちろん,全編でいちばんワクワクするのは,いまのところ準決勝先鋒戦の怜の闘牌ですが).お姉ちゃんの「玄ちゃんの雪辱を晴らす!」という熱い決意と,「あったかい牌が集まる」という特質を上手く利用した打ち回しは圧巻です(しかも,これだけ広い範囲で牌を集めるとか,船 Q のいう通り,はっきりわかっていても対応しきれんw 能力的にはクロチャーより遥かに上だし,何故,エースに据えなかったか理解できない).

そして,大将戦のしずの後半戦オーラスにおける,二回の張り替えを経てのピッタリの逆転は,マジで燃えます.(そもそも,自分で招いたピンチなわけだけどw)大将戦で,まくれなければおしまいという約 12000 点ビハインドの場面で,冷静さを保ったまま(手替わり案としてはオーソドックスとはいえ)二回も冷静に最適手に張り替える精神力は普通に主人公していたと思います(まぁ,たった数巡であんな綺麗に張り替わるのは漫画ゆえですがw でも,この捲りの打ち筋は,本編 1 巻の Reversal Queen さん並みではないかと).少なくとも,アニメ中盤でも見せ場のひとつだったこの闘牌を無視して,「猿は主人公っぽくない」というのはちょっと可哀想かな,と思わないではないです.少なくとも,テキトーな解説に定評のある(w)三尋木プロの「(新進校の)阿知賀で一番上手いね」発言と,泉ちゃん(同学年)の上から目線な「フーロセンスが光る」発言程度しか強さの担保がなくて,ろくに闘牌も描かれないデジタルの速攻(今風の麻雀では最善な戦法なわけですが,この漫画の世界ではねw)な憧よりは,よっぽど魅力的な打ち手だと思うわけです(しかも,憧は,俺の嫁ことセーラちゃんに稼ぎ負けてるし).まぁ,このしずの大将戦は,アニメでも演出があっさり過ぎて,調子に乗ったしずがダマッパネに振り込んだ印象しか残らなかったのは事実ですが…….

まぁ,これだけしずの肩を持っておきながら,僕個人としては「阿知賀はベストエイトどまり」という展開が希望なんですがねw 本編に戻った後に,決勝で,小林立監修の熱い闘牌を阿知賀が戦う未来があんまりにも見えないので…….準決勝でつかんだ「何か」を決勝前の和に伝えるって役目のほうが下手に本編で戦うより印象に残ると思うわけですよ(そもそも,オーダー的には,誰も和と遊べないわけだしw).

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「咲日和」 1 巻

一緒に売られていたのでなんとなく購入しました.普通に面白かったですよ.